「認知症は治る」という説は本当か?

「認知症は治らないもの」が当たり前だった

「認知症になったらどうしようもない」

「どうせ治らない」

実際、精神科を受診して処方される認知症の薬は、例えば「落ち着きのない人を落ち着かせる」という対症療法てきなものです。

程度にもよりますが、むやみに薬で落ち着かせることを、昨今ではドラッグロック(薬による拘束)だと、批判の声が多く上がっています。

アルツハイマー病の新薬も話題になりましたが、はっきり言って効果はかなり限定的です。

何にせよ、症状を抑える、進行を止めると謳う薬が処方されていますが、「治る」には程遠いですよね。

 

なぜ認知症の治療は「対症療法」止まりなのか

認知症のある方の家族さんが、「〇〇で困ってるんです」とお医者さんにお願いしますよね
でも治療方法がないので、その困っていることを抑える薬を処方します。

これが対症療法です。

でもそれは効果が薄い上に、強い薬になると廃人のようになることもあり、目も当てられなくなります。

認知症が発見されてから100年以上経っていますが、なぜ未だにその程度の治療しかできないのでしょう?

その理由は、「認知症の原因は脳にある」としか考えていなかったからです。

脳と、脳以外の〇〇を探れば認知症は治る

第2の脳を探る

第2の脳と言われてる部位をご存じですか?

近年では、腸は第2の脳であると言われています。

腸は脳からの指令がなくても自分で判断して活動する力が備わっていて、単なる消化器官としての働き以外にも、免疫機能(ウィルスを排除するなど)などの機能があります。

「腸」が身体全体に影響を与えるとして、それが認知症発症に関わっているのではないかって言われるようになってきてるんです。

運動不足でなぜ認知症になる?

家に引きこもったり、身体を動かす機会が減ると、認知症になりやすいって昔から言います。
ってことは、直接的にか間接的にか、運動不足が認知症の原因になるってことです。

筋肉は脳からの電気信号によって動くので、筋肉自体に不具合があれば、発信源である脳からすると「電波わりーのかな?」と焦ってしまい、脳自体も不具合を起こす可能性があります。

つまり、認知症の原因に「筋肉」も挙げられるようになっているんです

心の在り様が認知症の原因になる

アメリカやフランスでは近年、「性格」が認知症の要因であるとされています

特に、自分勝手に生きている人

自分勝手というと、わがまま、空気を読まないなどのイメージがあると思います。
家族や周りの人の言う事をちゃんと聞く人のことは、自分勝手とは言いませんよね。

ですが、自分の意見を主張することで

「かえって面倒になる」

「自分でやった方が早い」

「何かあれば自分が責任を取らされる」

とか考えちゃうこと、ありません?

それが嫌で、自分の意見や考えを相手にはっきり伝えないことってないですか?

そんな考え方もまた、自分本位で自分勝手な生き方に含まれると言えます。

 

そんな自分勝手な行動をすることで、心のバランスが崩れて、身体に悪影響が出るんです。

つまり「性格」、言い換えれば「心」も、認知症の原因になると考えられます。

認知症になる本当の原因は4つ

ここまで、認知症の原因は脳以外に、腸、筋、心にあるとお話ししました

これまでの認知症研究は「脳」にばかり目を向けたものです。
なので、認知症の本当の原因に気付かず、改善方法も見つけられないまま、とにかく薬を処方するだけの治療方針になったんです。

原因がわからなければその行動を理解することも、ましてや改善することもできるはずがありません。

脳・内臓・筋・心の4つが認知症の本当の原因として認識し、それぞれを適切に評価、アプローチすることで、症状の改善につなげることができるんです。

認知症は治るの?

これまで「認知症は治らない」とされてきたのは、脳にしか着目してなかったからだと言われています。

本当の原因がわかっていないなら、状態を適切に評価することはできません。

適切に評価ができなければ、治療なんてできるはずがないんです。

つまり、正しい原因に注目して、適切に評価できれば、認知症は治るということです。 

認知症の方の身体で何が起きている?

認知症を抱えている方の身体では、みんな共通して、ある状態が起こっています。

炎症です。
炎症とは身体の一部に熱・痛み・赤みなどが生じる症状です。

認知症の方には、全身にそれが起こっています。

炎症によって体内が熱くなって、全身の細胞機能が低下します。
その結果、細胞が栄養・酸素不足になって、身体全体に悪さをするんです。

 

炎症が起こる原因は様々ですが、ちょっとしたことですぐ炎症するものです。

ちょっとした何気ないつぶやきでSNSが炎上することってありますよね。

ダジャレですが、よく考えると中身も似ています。

 

一度炎上すると、その後何を言っても攻撃されたりするわけですが、初めはそんな気にしないよう努めます。

でも攻撃が積もり積もれば、やはり精神は追い込まれていくものです。

きっと、慰めてくれたり、アドバイスをくれたフォロワーたちもいたかもしれません。
ですが人間、精神的に追い込まれると、イライラしたり集中力を乱したりして、人の話が入ってきにくくなります。

その結果、正気を保てなくなり、思わぬ行動障害などに見舞われる場合があるんです。

 

認知症の方も、体内での炎症が積もり積もって、正気を保てない=認知機能が低下するというわけですね。

薬は治療どころか・・・

認知症を治療するには、正しい原因を見つけ、適切に評価していく必要があります。

どこに炎症が起きているかを見極めることですね。

多くのお医者さんは「脳」に注目するばかりで、認知症の診断を下した後は効果の薄い処方をするか、「薬は副作用あるからやめとこうね」と言って薬を処方せずに、だらだら受診だけ続けてくって結果になってます。

後者は、「薬に頼らない」と言えば聞こえがいいですが、その後は観察していくだけで、治療らしい治療に至らないケースがほとんどです。

 

あるいは、薬によって症状が落ち着き、家族が救われたように思うこともあるでしょう。

しかしそれは、薬で抑えた症状以外の、新たな症状を生み出す、さらには全体的に悪化する結末を迎える可能性を高めているんです。

 

今はまだ確立されていませんが、「認知症が治る」時代、さらには「認知症の心配がない」時代が、いつか必ず来ます。

そしてそれは、決して「薬に頼ったものではない」ということを、多くの人に理解してもらいたいです。