ついつい口をついて出てしまうネガティブ発言に悩んでいませんか?
家族や友達、職場の同僚に、「そんなつもりはなかったのに、また言っちゃった」ってこと、ありませんか?
ネガティブを治したい人は「ネガティブとは」と検索するのをやめましょう
つい口をついた一言がきっかけで、気まずい感じになったり、気を遣わせたと罪悪感にさいなまれて、さらにネガティブ思考を繰り返す悪循環におちいる人は少なくありません。
それを治したい一心で、
「ネガティブとは」
「ネガティブ 治したい」
または「治し方」
などで検索しては、試しても効果が実感できず、モヤっとしただけになったのではないでしょうか。
検索して出てくる「治し方」の多くは、
- 楽しかったことや嬉しかったことなどを見つける
(幸せ貯金みたいな) - 解釈を変える
(プラス思考に転換する) - ネガティブワードを変える
(「どうせ」「やっても無駄」などの言葉を避ける) - 息抜き
とかじゃないですか?
試したことはありますか?
誤解ないように先に言っておきますが、これらのような対処方法は、効果がないわけではありません。
ただし、これらで解消できるネガティブは、比較的軽度なものだとお考えください。
この記事では、「ネガティブの治し方」を検索することでは解決できないネガティブについてお話しします。
ポジティブ・シンキングがネガティブを追い込む理由
先にお話しした「ネガティブの治し方」の検索結果は、言わばポジティブ・シンキングしましょうということ。
ポジティブ・シンキングしてネガティブが治るのは、もともとポジティブな人だけですよ。
ネガティブ・ブースト
ネガティブ思考が悪循環を呼ぶということは想像に難くないと思います。
例えば、「異性と何度も目があった」という状況があったとします。
非モテ男性にはありがちなのは、「もしかして自分に気がある!?」ってやつです。
これはポジティブな方ですね。
「いやいや、そんなわけないか」っていうのはネガティブじゃなくて、ただ理性的なだけです。
ネガティブな人は、目が合ったところから「自分をバカにしているのでは?」と考えます。
相手の真意が「好意」であったとしても、自分なんかを好いてくれる人がいるわけないと思い込むんです。
もし告ってくれたとしてもドッキリじゃないかと疑います。
ハナから希望を持たないんですね。
ネガティブゆえに希望を持ってないので、そこからポジティブには転じにくく、「この後友達とかに『あいつめっちゃこっち見てきてキモイんだけど』とか話すんだろうな」など、更なるネガティブを呼ぶんです。
名付けるなら、ネガティブ・ブーストですね。
ポジティブを強要してはいけない
「考え方を変えろ」などのネガティブ対策は、ブーストしてる人にとっては逆効果です。
泣きたい時に「泣くな」って言われたら、余計泣きたくなりません?
自分が全力疾走していると想像してください。
ここで一気に急ブレーキをかけ、180度振り返ります。
その時、自分の足や体幹にかかる負荷の強さはなんとなくイメージできますよね。
体と一緒で、思考も無理に方向転換する時には心に相当な負荷がかかります。
ブースト飛び越えてうつになるかもしれません。
中には改善が見られる場合もあるかもしれませんが、それも完治とは言えません。
どこかで負荷が返って来ます。
ネガティブ思考のある人に、よかれと思ってポジティブを強要するのは、リスクを伴うのでやめた方がいいです。
ネガティブの原因
生活歴・環境に起因する原因
ネガティブ思考におちいる原因の多くは、その人の生活歴・環境によります。
家族の関係が良くない・良くなかった、学校・職場でいじめられた、恋人にこっぴどく振られたなどの人間関係。
受験に失敗した、部活でレギュラーになれなかった、降格・退職処分を受けたなどの大きな挫折。
そういう一種のトラウマが、「自分に自信が持てない」などネガティブ思考を引き起こす原因です。
この手の話は検索すれば出てきます。
今回僕がお話ししたいのは、そういう精神的な原因ではなく、主に脳に着目した、器質的な原因です。
器質的な原因
器質とは、脳や内臓などの機能と思ってもらえればいいです。
思考は脳で行われているので、ネガティブ思考もまた脳で行われています。
ネガティブと脳の関係について簡単にお話ししますね。
セロトニン
セロトニンとは、神経伝達物質の一つで、精神を安定させる効果があるとされています。
そのセロトニンが不足することによって、精神が不安定になってネガティブ思考を引き起こすわけです。
うつ病の原因もこのセロトニンである説もあります。
また、セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンを生成するんですが、セロトニンが不足すれば、その分メラトニンも減るってことになります。
メラトニンが不足すると睡眠不足になりますが、睡眠不足が精神上良くないのは想像できますね。
ネガティブはストレスから
ネガティブ思考を引き起こす要因として、生活歴などが原因であるとお話ししました。
正確に言うと、それはきっかけです。
過去に起こったトラウマ的な出来事がきっかけで、過剰なストレスが発生します。
ストレスは大変いたずらっ子で、脳や内臓で元気な5歳児よろしく暴れまわります。
認知症の原因のひとつがストレスであることは知られていますが、それはストレスが脳委縮を加速させる作用があるためなんです。
ぜひ知っていてほしいことですが、脳は基本的に、25歳を過ぎてから老化し始めます。
1年に約1%のスピードです。
それが過剰なストレスによって、さらに老化を早める危険性があるんです。
ネガティブを司る脳
脳は前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉の4つに大別されます。
厳密には、大脳が4つに分けられる・・・ですね。
中でも前頭葉、さらに言うと前頭前野が司る機能のひとつが、高次脳機能です。
高次脳機能が障害されることで、不安感を増長すると言われています。
事実、極度の心配症の人の脳を観察すると、前頭葉の萎縮が認められるそうです。
また、脳の右側が想像、左が言語を司るって言いますよね?
脳に左右差があるのはご存知だと思いますが、意外なことに、ポジティブとネガティブも脳の左右に分けられるんです。
ネガティブは右前頭葉、ポジティブは左前頭葉がそれぞれ司っています。
これが両方同時に活性化することはないそうです。
まとめると、生活歴などがきっかけでネガティブにおちいっている人は、前頭葉が小さくなっており、かつ右前頭葉が活性化しているということになります。
脱ネガティブするためのたったひとつの習慣
不安による精神疾患を抱えた20代の方々を2つのグループに分けて、一方にだけ「あること」をさせた実験がありました。
あることとは、1週間に数回、20分程度のランニングです。
「疲れない程度」という条件も付けています。
もう一方には、ストレッチ程度の軽い運動を行ってもらいます。
結果、ランニングを行ったグループには不安感の改善が見られたそうです。
脳への効果
運動する事で、脳の老化を止めるどころか若返るという研究結果も存在します。
現在の研究段階で最も有効な運動が、有酸素運動です。
有酸素運動によって、心拍数を一定まで上昇させることで、脳への血流量が増加し、脳を活性化することができます。
しかも、ストレスの元であるストレスホルモンを調整し、身体に慣れさせる効果があります。
つまりストレスへの抵抗力も向上してくれるということです。
理想の習慣は?
脳への効果が最も期待できる理想の運動は、次の条件を満たしたランニングです。
- 小走り(ぜーぜー言わない)程度
- 1回30分程度を週5回
または45分程度を週3回
でも、もともと運動習慣がない人は、いきなりやっても三日坊主ですよね。
僕もでした(;´Д`A “`
僕も最初どうしても続かなかったので、1日20分程度、歩くと走るを繰り返すところから始めました。
ドラクエウォークやりながら・・・
実際、ウォーキングだけでもある程度効果はあるそうです。
気づいたら、理想の条件をとっくに満たしてましたよ。
しかも、朝に走ったらその日の仕事が大変はかどるようになりました。
セロトニン対策にも
セロトニン不足がネガティブの原因であることもお話ししました。
セロトニンは、日光を浴びることで生成されます。
外に出て運動することは日光を浴びることにもなるので、一石二鳥の効果があるんですね。
ネガティブ思考をやめたいあなたへ
効果は必ずあります。
ネガティブ思考をやめたいあなた。
「ネガティブとは」の検索と、無理な思考の方向転換はやめて、少しだけ外に出てみてください。