↓の記事では、コミュニケーションを円滑にしていくために、相手の本音を見抜く方法のうち、表情から読み取る方法についてお話ししています。
今回はその続編!
しぐさから読み取る
感情が表れるのは表情だけではありません。
その人のしぐさの特徴を理解することで、社会的知性を高めることができます。
「空気を読む」みたいなことですね。
目は口ほどに・・・?
「目は口ほどにものを言う」って言いますが、これはガチです。
心理学では、視線の動きや目つき、瞳孔の大きさなどから感情をある程度読み取れるって説がちゃんとあるんです。
視線などは表情と同様、意識してコントロールできる部分もある程度あるんですが、どこかに必ず、無意識がひょっこりします。
そのひょっこりを見逃さなければ、相手の心理を知るヒントになりますね。
視線の動きだけで全てを読み取ることはできませんが、状況、前後の言動などを噛み合わせれば、おおよその正解に行き着くことはできるでしょう。
アイアクセシング・キュー
人の、目の前で起こったことに対する反応はどういう流れで起きるのか。
その起こったことが刺激として、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の5感から脳に取り入れて、思考を通し、自身の経験や知識などと照らし合わせて、反応に至ります。
この考え方は、「神経言語プログラミング」(NLP)という学説に基づくものです。
この学説の中で、その反応が起こる過程において、何を考えているかによって視線の向きが決まるという、「アイアクセシング・キュー」という考え方について触れています。
また、5感のうち、どの感覚を使っているかっていう割合は人によって異なります。
その差に、視線の変化も比例して生じてくるんです。
視線の方向と5感の関係について、もうちょい詳しくお話ししますね。
視線が「上」「左上」「右上」の場合
視覚的イメージを思い浮かべているときは、視線は上方向になると言われています。
そのうち、視線があなたから見て右上を向いていれば「思い出している」ということ。
あなたから見て左上を向いている場合「考え出そうとしている」と判断できます。
言い変えると、右上なら事実、左上なら嘘ということです。
また、目が泳いでいたり、瞬きがめっちゃ多くなったりしたら、動揺しているということなので、嘘をついている可能性が高いです。
視線が水平に左右に動く場合
音や声などの聴覚的なイメージを考えている時は、目線は真横に動きがちになります。
この場合でも、あなたから見て右なら「思い出している」、左は「考えだそうとしている」が当てはまります。
例えば、あるアニメを見てて、「あ、この声、別のアニメの声優と一緒じゃない?」という時、その別のアニメキャラの声を思い出しているので、視線は向かって右に動いているはずです。
まだアニメ化されていないマンガを読んでて、「このキャラはこんな声かな?」と想像している時は、視線は向かって左を向きます。
視線が左下の場合
感覚や感情、触覚を思い浮かべる場合、視線は向かって左下へ向きます。
「昨日は暑かった?寒かった?」
「○○のとき、どんな気持ちだった?」
「転んだ時、痛かった?」
みたいなことを聞かれたら、左下を向くはず。
目が合ったら・・・
会話中に視線が合う時間とか回数とかは、その時の感情や性格、相手との関係性が影響します。
親しい間柄であれば、視線が合うことにそんな意識する必要もありません。
しかし初対面とか付き合いの浅い間柄であれば、視線の合う会わないは重要な指標になります。
「じっと見つめる」というと、情熱的な好意ととっちゃうかもしれませんが、それは逆である可能性が高いです。
もし、相手が目を逸らさず自分をずっと見てきたら、その相手はあなたに警戒心、または挑発的な感情を抱いている可能性があります。
日本人は奥ゆかしい国民性がありますので、目線を合わせることは、どちらかというと苦手なんです。
つまり、「じっと見つめる」ことは、日本人としては不自然ということです。
全てのケースにこれが当てはまるわけではありませんけどね。
逆に全くこっち見てくれない場合は・・・まあわかりますよね(^_^;)
コミュニケーション上の理想は、「ちょいちょい目が合う」ですね。
あとは性格が大きく関わります。
少しでも多くの人と友好的になりたいという方は、積極的に目を合わせようとします。
寂しがり屋な人も、親密になりたくて目を合わせる傾向にあります。
男女差もあるそうですよ。
女性の方が比較的、人に目を向けます。
つまり、女性が男性をじっと見る場合は異性としてではない好意からである可能性が高いです。
男性は勘違いしがちなので、気をつけましょうね(-。-;
手や腕の位置が表す心理とは
特に親しくない人に触れようとする場合、手や腕の形が不自然になりがちです。
これは、親密な関係でなければ、おいそれと他人様に触れてはなりませぬというモラル的なソーシャルディスタンスをとってしまうからです。
視線や口元などの表情はある程度コントロールできるものですが、手や腕は反射的になりやすいんです。
自己親密行動
自分の体や髪を触る癖がある人、いますよね?
これは、その行為によって不安や緊張などを落ち着かせようとしている行動なんです。
これを「自己親密行動」と言います。
会話中に相手が何度もそういう行動をとっていたら、あなたに対してマイナスな感情を抱いている可能性がありますんで悪しからず・・・。
自己親密行動は、子供のころに親から頭を撫でてもらった時の安心感を自分で再現している行動だそうです。
なので、この行為が多い人は甘えん坊さんである可能性があります。
腕組み
腕組みはなんか、誰でもやるよねーって思いますけど、これもまた自己親密行動です。
腕は自己保身と関係するという説もあるんです。
腕組みたいなしぐさは、何か不安を抱えている証拠であると言われています。
腕組みの際に手を脇の内側にがっつり入れていたら、ほぼほぼ拒否だと思います。
あるいは、自分を強く見せたいという気持ちの表れであるとも言われています。
この場合は、腕組みに加えて、顎を上げて見下すようなポーズになっています。
手先の動きの意味
手のひらを相手に見せている場合は、犬が仰向け状態になってお腹をみせているのと同じように、相手に気を許しているとか、親近感を抱いているってことです。
逆に拳を握っている場合、拒絶や怒りの感情を表しています。
また、鼻の下に手を当てたり、鼻をこするようなしぐさをした場合、相手を疑っている可能性。
顎をさすっていたら、同意や感心。
唇を触れることが多い人は、甘えん坊さんです。
これが悪化すると、爪を噛むなどに進みます。
さらに、意識高い系のIT系社長なんかは身振り手振りが大きくなりがちです(偏見です、すいません)。
そういう方はナルシストですね(これは心理学上事実です)。
まとめ
以上のように、手や腕がどういう状態にあるかによって印象が変わります。
これによって相手の心理状況を読み取ることで、会話上の次の一手を選びやすくなります。
ただ、相手が意識してそういうしぐさをとっている場合もあります。
体の一部の動きだけで心理を断定できるとは言えませんので、今回紹介したもの以外も含めて総合的な判断材料を確認していくといいと思います。
心理と介護が密接な関係にあることはイメージしやすいかもしれませんが、それを技術として取り入れている介護職員はまだ多くありません。
習得も容易ではありませんが、活用できれば職場や介護現場での人間関係が一気に好転する可能性が高くなりますので、これを機に、相手の視線や仕草に気を付けてみてください。