職場の人間関係を改善できて仕事の質も上がる!EQを理解しよう

頭がいい人って普通、IQが高いってことですよね。

IQにも種類があるようですが、ざっくり言うと、精神年齢を実年齢で割って100をかけたものがIQです。

IQはIntelligence Quotientの頭文字で、知能指数のこと。

IQが100だったら「知能指数は年相応」ってことになります。

一般には、IQ130以上は異常値=天才と言われています。

 

精神年齢は誤解しがちなんですが、「精神年齢が低い人は子供っぽい」ってわけではありません

「子供っぽくても頭がいい人」って普通にいますよね?

精神年齢とは、その人の知的能力が何歳程度の人と同じくらいかっていう指標なんです。

 

子供っぽさ、あるいは大人らしさって、何で測るんでしょう?

それらは頭じゃなくて、を指しているんじゃないかと思うんです。

 

まあ大人子供にもいろいろありますが、この記事では、心を測る指標についてお話ししたいと思います。

これを理解することで、職場での人間関係の悩みを改善できるだけでなく、仕事の質も向上することにつながります。

 

心は測れる?

頭の知能を指数化できるように、心の知能も指数化できるとされています。

それがEQ(Emotional Intelligence Quotient)です。
心の知能指数ですね。

EQとは

EQとは、家族や友人、職場の同僚や上司、利用者さんなどや、自分自身の感情を状況に応じて理解・コントロールする力のことを言います。

頭がいい(IQが高い)だけでは通じない時代です。
何よりも、対人コミュニケーションなど、人とつながるための能力が求められています。

 

EQは、心理学者のダニエル・ゴールマンが提唱したものです。

ゴールマンが言うEQの能力とは、

  • 逆境にも耐える能力
  • 快楽を前にしても衝動をコントロールする能力
  • 感情が昂っても思考力を保つ能力
  • 他人の感情を理解できる能力

自分と他人の感情を理解し、状況に応じてコントロールする能力ってことですね。

 

なぜ今EQが注目を浴びているのか

IQが頭の知能指数、EQが心の知能指数という意味であることをお話ししました。

昔は、社会で成功にするにはIQが必要だと言われていたそうです。
もちろん今でも必要ではあるかもしれません。

しかし、IQは先天的なものであるとされています。
諸説ありますが・・・。

それが正しければ、生まれつきの才能がものをいうということになります。

そんな夢も希望もない話はないですよね。

 

「頭が良くなる」っていうのは確かに魅力的ではあるんですけども、それだけでやっていけないのが社会、ないし人だと思います。

デール・カーネギーがこんなことを言ってます。

ビジネスで成功する一番の方法は、人からいくら取れるかをいつも考えるのではなく、人にどれだけのことをしてあげられるかを考えることである。

「人からいくら取れるか」は、言い換えればお金の稼ぐノウハウです。

これはIQがものを言う考え方。

「人にどれだけのことをしてあげられるか」は、奉仕に近いですね。
そこに頭の回転は関係なく、心のあり様がものを言います。

心のあり様とは、EQそのものです。

 

IQが低ければ、ビジネスの運用は苦労するかもしれませんが、EQが高くないと、商品を求めるお客さんの気持ちは理解できません。

ビジネスで成功を収めるには、IQ×EQの公式が不可欠ってことになります。

ビジネスでどえらい成功している日本人で、海外の英語圏に何年も住んでるのに英語が喋れない人もいるそうです。

仮にIQが低いとしても、この公式が成り立っているなら、EQの高さで挽回できますよね。

従業員など周りの人だって、ついていきたいのは頭のいい人じゃなくて、自分を理解してくれる人です。

 

そんなにも重要な心を指数化できるとして、近年では注目を浴びているんですね。

 

EQの測定方法はいくつかあるようですが、無料でチェックできるサイトもたくさんあるので、調べてみてください。

 

EQの能力とは

EQは具体的に、4つの能力で構成されています。

  1. 感情の識別
  2. 感情の利用
  3. 感情の理解
  4. 感情の調整

介護現場の例もたまに交えつつ、簡単に解説しますね。

感情の識別

自分と他人の感情を分けて感じ取ることです。

なんの根拠もなく「僕がこう感じているから、あの人もこう感じているに違いない」と思い込む人がいますが、そこに待ったをかける能力ですね。

これがうまくできないと、「人にどれだけのことをしてやれるか」という奉仕的な考えが自己満足の延長でしかなくなります。

感情の利用

問題を解決するために、感情を使い分けるということです。

利用者さんの容体が急変した時なんかだと、冷静に対処しなければなりませんよね。
冷静さが求められるので不安や動揺を抑えて平常心を保つなどのことを、感情の利用と言います。

感情の理解

今起きている感情の原因と、その対策を理解することです。

「今日のお風呂介助、やりたくないな」って思ったとしたら、その原因はなんなのかを考えます。

例えば真夏であれば、つらいのは目に見えてますね。
あとは一緒に介助に入るのが、ちょっと苦手な職員とか。

それに対して、熱中症対策するとか、その職員と余計な絡みがないように利用者さんとの会話などに集中するとか。

その時の感情の原因を理解して、どうにか問題を解決してやろうという能力を感情の理解と言います。

感情の調整

ここまでお話しした、識別・利用・理解の3つを、状況に応じて上手に使い分ける能力です。

TPOをわきまえて行動を取れるようにするってことですね。

 

EQを介護で活用する

職員同士の人間関係、悩んでませんか?

EQは心の知能指数であるとお話ししましたが、心をうまくコントロールすることで、その悩みを改善できるようになります。

「頼れるリーダー」とか優れた人って、状況に応じて冷静に、大胆に、優しく、きびしくなどの感情をコントロールできているものです。

EQを高めることで、むしろ自分がリーダーに、すでにリーダーの方はさらに現場を改善ないし、さらなるステップアップにつながる可能性は高いです。

 

さらには利用者さんへのケア

不穏で表情が険しいなどの利用者さんに対して、不安感ダダ漏れの感情で接しても、ケアは成り立ちません。

また、機嫌が悪いとか自分の感情をむき出しにすることは、介護職員としては完全にマイナス判定です。

心をコントロールすることで、利用者さんに安心感を与えてスムーズなケアを実践してすることが可能になるんです。

 

EQは後天的に高めることができます。

トレーニング方法は検索すれば色々出てきますので、試してみてください。