前頭側頭型認知症とピック病の違いを徹底解説！そして前頭側頭葉変性症の関係性とは

1. アルツハイマー型認知症
2. 脳血管型認知症
3. レビー小体型認知症

これらは3大認知症と呼ばれています。

それだけ患者数が多いんですね。

しかし中には4大認知症という人もいるんです。

その４つめに数えられているのが、前頭側頭型認知症です。
介護の仕事をしている方は、最近よく聞きますよね。

症状や原因などは、検索すればわかりやすく解説しているページがたくさんヒットしますので、ここでは触れないでおきます。
（原因はまだ解明されていないようですが）

この記事では、前頭側頭型認知症の原因疾患である前頭側頭葉変性症とピック病の違いについて解説していきます。

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前頭側頭葉変性症と前頭側頭型認知症の違い

前頭側頭葉変性症（以下、変性症）とは、文字通り前頭葉と側頭葉に変容（＝萎縮）が見られる疾患です。

前頭側頭型認知症は、この変性症によって認知症状が見られている状態のことを言います。

ただ、これらの違いを検索しても、詳細には出てきません。
【前頭側頭葉変性症の症状】を【前頭側頭型認知症の症状】として解説しているものが多いですね。

まだ症例が少ないため、はっきりとしたことが言えないのが現状です。

これについてはいろんな説があるので、いくつか簡単に紹介しますね。

変性症は３つのタイプに分かれる説

変性症＝前頭側頭型認知症という見方をした解説が多い中、少し違った解説をしているページがありました。

変性症は、以下の３つのタイプに分かれるというものです。

1. 人格や行動に変化が出る「前頭側頭型認知症」
2. 言葉の意味がわからなくなる「意味性認知症」
3. 話しにくくなる「進行性非流暢性失語」

【意味性失語】という言葉を僕も聞いたことがありますが、②と同じだと思います。
失語の症状をひとつの認知症と捉えた考え方ですね。
③も失語の種類としてよく聞かれるものです。

参考・引用：なかまぁる

ピック病は前頭側頭型認知症の一種説

多くの検索結果の中では、「ピック病＝前頭側頭型認知症」としているものがちらほら見られます。

ピック病とは、脳内にピック球という物質が発生して認知症状が発症する病気のことを言いますが、前頭側頭型認知症の７～８割はピック病と言われています。

２割以上がピック病じゃない時点で両者はイコールじゃないと思いますが、中には９５％がピック病だという人もいるようで、実際よくわかりません。
ピック球の発見が困難であるためという話もあります。

その中で多いのは、【ピック病は前頭側頭型認知症の一種】であるという説です。

変性症が①前頭側頭型認知症、②意味性認知症、③進行性非流暢性失語に分けられ、さらに前頭側頭型認知症がさらに分類されており、そのひとつがピック病に相当するということです。

少なくとも、前頭側頭型認知症の多くがピック病であるという認識は間違いないようですね。

参考・引用：学研　ココファン

あの芸能人もピック病？

「誰もが認知症になる可能性がある」という言葉を聞くようになって久しいですが、変性症も例外ではありません。

ルパン三世の声優役として有名な栗田貫一さんも、ピック病であるとのことでした。

バラエティ番組で奥さんに対する暴言が取り上げられ、モラハラが過ぎると批判・炎上したそうですが、同番組内で検査を行ったところ、ピック病と診断されました。

前頭側頭型認知症は若年性（４０～６０歳代で発症しやすい）であるため、最初は周りに「人が変わった」程度に思われていたのが、蓋を開けてみればピック病による人格変化であったということです。

あなたの周りにもそういう人がいるかもしれませんので、検査は受けてみるべきとも思いますが、診断を受けたところで、前頭側頭型認知症には特効薬どころか、進行を遅らせる薬すらまだない状況です。

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