緊張するとドキドキする理由と認知機能との関係

緊張するとドキドキする理由

大勢の前で話をすることに抵抗ある人は少なくないと思います。
私もそうです。

とにかくものっすごく緊張する…。
たくさんの人が自分に注目する中、会議でプレゼンするとか、学校で作文を朗読するとか経験ある人も多いと思いますが、想像するだけでめまいが…

緊張が強くなると、動悸が速くなり、水を飲んでも喉はカラカラ。
手が震え、それを悟られないようにと必死に隠す。

この時、あなたの体内ではストレスホルモンであるコルチゾールの濃度が増加しています。

自分に注目している大勢の人は、別にあなたに危害を加えようとしているわけではないのに、あなたの体(厳密には脳)は「危機に直面している」と解釈します。
緊張によってコルチゾール濃度が増加したためです。

危機に直面した時、人は「闘争か逃走か」の選択をします。
血中のコルチゾール濃度が上昇し、闘争か逃走かの準備が整うと、筋肉がたくさん血液を必要とし、血液を巡らせるために心拍数を増加させます。

つまりドキドキと動悸を起こすというわけです。

ドキドキと認知機能の関係

動悸を起こしている時、脳は意識を集中させている状態にあります。

例えば大勢の内の一人が小さく咳払いをすれば、それに敏感に反応するようになる、という経験がある方もいるかもしれませんね。

「ストレス」というと悪いイメージが多いと思いますが、適度なストレスは「神経を研ぎ澄ます」というメリットもあります。

過度なストレスが長期間続くことで認知症に至ることもあります。
ですが、時々適度なストレスを感じることは脳のためにも必要なことなんです。

ちなみに、ストレス発散目的で行われることが多い運動の最中、実はコルチゾールがばんばん増加しています。

ただ不思議なことに、運動によって増えたコルチゾールは、緊張や不安などいわゆる「負のストレス」と違い、その後のストレス耐性を高めてくれると言われています。
それが心地よい達成感を生み、集中力を高めてくれるんです。

まさに「神経を研ぎ澄ます」ですね。

神経を研ぎ澄ますということは、脳が活性化しているということでもあります。

加えてストレスにも強くなるのだから、認知機能低下予防にも大きく影響するということです。

不安による緊張のドキドキは良くない場合が多いけど、運動のドキドキは体にも脳にもいいのでオススメです。