認知症と摂食嚥下障害の関係
「摂食嚥下障害」って聞いたことありますか？
医療や介護の現場ではよく使われる言葉ですが、一般の方にはあまり馴染みがないかもしれません。
実はこの摂食嚥下障害、認知症と深い関係があるんです。
今回は、摂食嚥下障害について、そして認知症との関係についてわかりやすく解説していきます。
摂食嚥下障害ってどんな状態？
摂食嚥下障害とは、簡単に言うと「食べることや飲み込むことがうまくできない状態」のことです。
例えば、次のような症状に心当たりはありませんか？
- 食べ物をうまく噛めない
- 口から食べ物がこぼれてしまう
- 飲み込むまでに時間がかかる
- 飲み込んでもむせてしまう
- 食後に痰がたくさん出る
これらの症状が当てはまる方は、摂食嚥下障害の可能性があります。
摂食嚥下障害の原因は？
摂食嚥下障害の主な原因は、脳卒中などの脳血管疾患です。
脳血管疾患は、脳の血管が詰まったり破れたりする病気で、脳にダメージを与えてしまいます。
その結果、食べる、飲み込むといった動作をコントロールする神経がうまく働かなくなり、摂食嚥下障害が起こるのです。
脳血管疾患は、加齢とともにリスクが高まります。
しかし、若い方でも、飲酒や喫煙などの生活習慣が原因で発症する可能性があります。
認知症と摂食嚥下障害の深い関係
なぜ摂食嚥下障害が認知症と関係があるのでしょうか？
それは、摂食嚥下障害になると、食事が苦痛になり、食事量が減ってしまうからです。
十分な栄養が摂れなくなると、体は栄養不足や脱水状態に陥り、体力や免疫力が低下します。
そして、体の衰えは、認知機能の低下にもつながり、認知症の症状を悪化させてしまう可能性があるのです。
摂食嚥下障害を改善するには？
摂食嚥下障害は、放置すると様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
例えば、低栄養や脱水症状だけでなく、誤嚥性肺炎（食べ物が誤って気管に入り込んで起こる肺炎）のリスクも高まります。
「むせる」「一口食べるのに時間がかかる」「食事に集中できない」など、少しでも気になることがあれば、早めに専門家に相談することが大切です。
医師や看護師、言語聴覚士などの専門家は、摂食嚥下障害の改善に向けた適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。
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