「認知症の薬を飲んでも効果がない…」その原因と解決策

認知症を改善させるには順番がある

  • 認知症の診断を受けて、薬を飲んだけと効果がない

  • 脳トレや運動を勧められるままやってみたけど、効いてるのかよくわからない

  • 水を飲む、食事を変える、アロマテラピー… どれも効果を実感できない

認知症を改善するためにいろいろ試しているのに効果を実感できない人は多いと思います。

それは何も、それらが効果ないからではありません。
本人にその方法が合ってないからです。

結局、なにを選べばいいのか?
実際に効果を出すための治療経過には、順番があります。

  1. 脳のどこが機能低下しているかを評価する

  2. 脳以外の体のどこかが機能低下していないかを評価する

  3. 機能低下している部分がわかったら、それを改善するトレーニングを選択する

  4. トレーニングに効果があったかを測定する

「何をやっても認知症は治らない」と思っている人のほとんどは、①も②もせずに目に付いたトレーニングだけ実施しています。
薬もそう。

薬が効果あるとすれば、その人の状態・病型にマッチした種類と量を調整することが必須です。

※量の調整とは、増やすこととは限らないので注意。
一度出した薬を、効かないからって3mg⇒5mg⇒10mgと妄信的に飲み続けるのは危険しかありません。

薬もトレーニングも、食事・水分の改善も、その人に必要かどうかを評価してから実践するのが正しい順番。

そしてその評価は、MRIで脳委縮だけ見ていると気づかない部分もあります。

萎縮してなくても認知症の症状が出てくることは多いからです。

とにかく、効果的なトレーニングを実践するには、その人に合った方法を選ぶための評価が必要不可欠ということです。

認知症改善もPDCAサイクルで行う

そして、そのトレーニングの結果どの程度効果があったか、あるいはなかったのかを測定します。
(これにはMMSEなどの認知症スケールを活用する)

スケールの点数が高くなったら、効果が出たということです。
そのまま継続したり、他の不安な点のトレーニングを強化するなどの対応をとります。

点数が上がらなかった場合、合っていなかったか別の要因が勝っている可能性があるので、別の方法を取り入れることで、改善につなげることはできます。

まさにPDCAサイクルですね。

もちろん一朝一夕ではいかないし、治りにくい病型もあります。

でもまずは、①~③を一定期間繰り返した結果を見ていかないと、認知症の進行を待つばかりになります。

脅したいわけではありませんが、
「やっておけば良かった…」
「もうどうしていいかわからない…」
とふさぎ込むことになる前に、他に方法がないか考えてみてください。