サプリメントの定義
これまでの投稿で何度かお伝えしていますが、認知症の原因のひとつに薬の副作用があります。
中には本当に必要な薬もあるので、今すぐ全ての薬をやめろとは言いませんが、優先度の低い薬を減らしていくことで、認知機能が回復する事例も数多くみられています。
薬の危険性を理解された方の中で時々、
「サプリメントなら大丈夫でしょ」
と思われている方がいらっしゃいます。
では、そもそもサプリメントとはなんなのか。
健康上のリスクはないのか。
簡単に解説していきます。
サプリメントとは?
サプリメントは、分類上では健康食品とされています。
健康の維持増進に役立つ成分を濃縮・成型し、気軽に効率よく摂取できるよう、錠剤やカプセル状にしたものです。
食事だけでは賄いきれない栄養をサポートする役割ですが、病気の治療に活用されることもあります。
サプリメントの利用状況は年々増加傾向にあり、現在日本国民の約30%が、毎日サプリメントを利用していると言われています。
「過去に利用したことがある」人も含めれば、80%に達するそうです。
サプリメントと薬の違い
サプリメントも健康食品も、日本では法律上の定義はありません。
定義はないので、基本的には通常の食品のように、自己判断で利用していいものとされています。
ただし、人によっては摂取してはいけない栄養素もあるので、持病があるなどの方は医師との相談が不可欠です。
ちなみにアメリカでは、
「従来の食品・医薬品とは異なるカテゴリーの食品で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ハーブ等の成分を含み、通常の食品と紛らわしくない形状(錠剤やカプセルなど)のもの」
と定義しています。
では、サプリメントと薬(医薬品)は何が違うのか?
定義がなく、主に健康な人が使うサプリメントに対し、薬は病気の人が使うことを想定して作られています。
また、薬は製品化に厳しい審査を経る必要があり、医師や看護師、薬剤師、登録販売者などの管理下で扱われる必要があります。
サプリメントには、そうした制限がありません。
サプリメントは安全なのか?
サプリメントの安全性
サプリメントの安全性について、厚生労働省は次の様に言っています。
多くのサプリメントには、体に強い影響を与える可能性のある活性成分が含まれています。
特に新たな製品を摂取する場合には、有害反応が起こる可能性に常に注意してください。
高用量または処方薬の代わりにサプリメントを摂取する場合、また、多くの異なるサプリメントを摂取する場合には、副作用が出る可能性が最も高くなります。
「厚生労働省eJIM サプリメントについてしっておくべきこと」より一部引用
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c01/02.html
また、健康食品等と薬を同時に摂取する場合、「1+1」のような単純な足し算効果ではなく、良くも悪くも掛け算的な効果が起こる可能性があります。
飲み合わせによっては重篤な症状・障害を引き起こすこともあるので、注意が必要です。
用法・用量を超えた摂取、複数の摂取などの過剰摂取によるリスクについても確認してほしいところですね。
サプリメントが認知症の原因になる?
DHA・EPAやイチョウ葉エキスが記憶力の維持向上に良いなどの情報をよく見かけます。
これらの認知機能低下予防については、実は根拠に乏しいことが多いんです。
「効果はない」と真向否定している専門家もいます。
逆に、サプリメント自体が認知症の原因になる可能性もあるんです。
サプリメントの成分の大半(8割以上)は、成型のために使用する石油成分でできています。
サプリメントの成分自体は確かに効果があるかもしれませんが、その大半を占める石油成分も一緒に飲んでいるため、内臓に多大な負担をかけているんです。
内臓の機能低下すると、体が異常を解消しようと、その内臓をフル稼働させ、その他の内臓の機能を停止します。
同時に、脳の活動も抑えてしまいます。
それが認知症の原因のひとつです。
実際に脳に良いとされる成分を含んだサプリメントは、脳のことしか考えられておらず、内臓に配慮がされていません。
脳のことだけを考えて作ったサプリメントが、結果的に認知症の発症・悪化につながる可能性があるということです。
市販のお手頃価格なサプリメントは石油成分が使われているものが多いですが、成分表には載ってないことがあります。
サプリメントを使うなら、天然由来のものを使うようにしましょう。
認知症予防学会専門医が推奨するサプリメントもあるので、専門医を検索して相談してみるのも良いかもしれません。
認知症予防学会ホームページ
http://ninchishou.jp/publics/index/179/