ケアマネとしては、サービス事業所ごとの全ての加算を把握する必要はありません。
加算の数はケアマネだけでもたくさんあるし、サービス利用表を作成するにも、その事業所に確認すれば済む話ですからね。
ただ、「こんな加算があるんだね」程度にでも把握しておくと、その後の利用時に事業所との打ち合わせが実にスムーズになります。
そういう連携がスムーズだと、相手方の事業所から「できるケアマネ」認定がもらえますので、さらっと覚えてってくださいね!
あるいは、アセスメントする中で、「こんな課題(ニーズ)があったけど、これを解決できるデイサービスはどこかな?」って考えた時に、普段なんの加算を算定しているかでそのデイの特色が分かります。
そんな風に、課題(ニーズ)解決のヒントになったりするので、ケアマネが把握しておく理由にはなると思いますよ。
この記事では、通所リハビリテーション(デイケア)で扱われる主な加算と単位について、分かりやすく解説していきます。
デイケアの基本報酬
加算を知る前に、デイケアで算定する通所介護費=基本報酬について知っておいた方が良いですね。
基本報酬とは、利用者さんに請求する料金の内、最低限算定できる部分になります。
「オプションなしの料金」ってところでしょうか。
デイサービス同様、料金は要介護度と利用時間によって変わるので、ちょっとややこしいです。
また、利用人数の月平均によって、
- 通常規模型通所介護
月平均750人以下 - 大規模型通所介護(Ⅰ)
月平均750人以上900人以下 - 大規模型通所介護(Ⅱ)
月平均900人以上
に分類され、それによって報酬額が変わる(通常規模型が一番高い)のですが、あまりに膨大で見にくくなるので、ここでは通常規模型通所介護費の報酬額を紹介します。
大規模型が知りたい方はレッツGoogle!
要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
1時間以上2時間未満 | 366単位 | 395単位 | 426単位 | 455単位 | 487単位 |
2時間以上3時間未満 | 380単位 | 436単位 | 494単位 | 551単位 | 608単位 |
3時間以上4時間未満 | 483単位 | 561単位 | 638単位 | 738単位 | 836単位 |
4時間以上5時間未満 | 549単位 | 637単位 | 725単位 | 838単位 | 950単位 |
5時間以上6時間未満 | 618単位 | 733単位 | 846単位 | 980単位 | 1,112単位 |
6時間以上7時間未満 | 710単位 | 844単位 | 974単位 | 1,129単位 | 1,281単位 |
7時間以上8時間未満 | 757単位 | 897単位 | 1,039単位 | 1,206単位 | 1,369単位 |
また、デイケアを実施する施設は
- 病院または診療所
- 介護老人保健施設
- 介護医療院
の3種がありますが、基本報酬は全て同じです。
デイケアの主な加算一覧
多くのデイケアで扱われている主な加算の一覧はこちら。
- リハビリテーションマネジメント加算
- リハビリテーション提供体制加算
- 短期集中個別リハビリテーション加算
- 認知症短期集中リハビリテーション加算
- 生活行為向上リハビリテーション実施加算
- 栄養改善加算
- 栄養アセスメント加算
- 口腔・栄養スクリーニング加算
- 口腔機能向上加算
- 若年性認知症利用者受入加算
- 社会参加支援加算
- 入浴介助加算
- 中重度ケア体制加算
- 科学的介護推進加算
- 重度療養管理加算
- サービス提供体制強化加算
これらの内、デイサービスと内容が同じものは省いて解説していきます。
リハビリテーションマネジメント加算
リハビリテーションマネジメント加算は、リハビリを継続的に提供するための管理を行ったことに対して算定される加算です。
訪問リハでも同じ名前の加算が算定できますが、要件と単位が少々違います。
細かい要件は割愛しますが、単位は月単位で以下の通りです。
- リハビリテーションマネジメント加算(Ⅰ)
330単位 - リハビリテーションマネジメント加算(Ⅱ)
開始日から6ヶ月以内/850単位、6ヶ月超/530単位 - リハビリテーションマネジメント加算(Ⅲ)
開始日から6ヶ月以内/1120単位、6ヶ月超/800単位 - リハビリテーションマネジメント加算(Ⅳ)
開始日から6ヶ月以内/1220単位、6ヶ月超/900単位
併用不可です。
リハビリテーション提供体制加算
リハビリテーション提供体制加算は、リハビリテーションマネジメント加算のⅠ~Ⅳいずれかを算定していて、人員基準を満たしていることで算定できる加算です。
デイケアのサービス提供時間によって単位数が変わります。
- 3時間以上4時間未満:12単位
- 4時間以上5時間未満:16単位
- 5時間以上6時間未満:20単位
- 6時間以上7時間未満:24単位
- 7時間以上:28単位
短期集中個別リハビリテーション加算
短期集中リハビリテーション実施加算は、上記のリハマネジメント加算の算定を前提に、人員基準や以下の要件により算定できます。
- 1週間につきおおむね2日以上、1日当たり40分以上の実施
- 退院(退所)日または介護認定認定日から3ヶ月以内の実施
(4ヶ月目から算定できなくなる)
これらを満たすことで、週2日を限度に、1日240単位算定できます。
認知症短期集中リハビリテーション加算
認知症短期集中リハビリテーション加算は、MMSE(認知機能検査)などの結果が5~25点であったり、リハビリが入ることで生活機能が向上する見込みがあるとされた場合に算定できる加算です。
- 認知症短期集中リハビリテーション加算(Ⅰ)
1日240単位(週2日を限度に) - 認知症短期集中リハビリテーション加算(Ⅱ)
1日1920単位/月
先述の短期集中リハビリテーション実施加算を算定している場合、こちらは算定できません。
生活行為向上リハビリテーション実施加算
生活行為向上リハビリテーション実施加算は、リハビリテーションマネジメント加算Ⅱを算定していることを前提に、必要な研修を受けた理学療法士等がリハビリを実施した際に算定できる加算です。
利用開始月から6ヶ月以内を限度に、1250単位/月算定できます。
6ヶ月以降もリハビリを実施した場合は、1250単位から15%減算した単位を算定します。
入浴介助加算
入浴介助加算の内容はデイサービスと変わりありませんが、単位数がちょっと違います。
- 入浴介助加算(Ⅰ)
1回40単位(デイサービスと同じ) - 入浴介助加算(Ⅱ)
1回60単位(デイサービスでは55単位)
なぜⅡの単位数がデイサービスより高いのか。
これは、Ⅱを算定する目的が関係しています。
Ⅱを算定するためには、Ⅰの要件に加え、自宅でも自分で入浴できるようリハビリとして入浴支援を行わなければなりません。
デイサービスには機能訓練指導員がいますが、デイケアは理学療法士など、より専門的な職員が配置されています。
なので、必然的にリハビリ支援の質が高くなるわけです。
それで単位数がちょっと高くなるんですね。
中重度者ケア体制加算
中重度者ケア体制加算は、デイサービスでも算定でき、要件もほぼほぼ同じなんですが、算定額が違います。
デイサービスでは1日45単位ですが、デイケアでは1日20単位です。
この差は人員基準によるもので、デイサービスでは看護師又は介護職員を2名以上配置します。
対してデイケアでは、1名以上です。
その差ですね。
重度療養管理加算
重度療養管理加算とは、以下①~⑨に該当する、かつ要介護3~5の利用者に、計画的な医学的管理を行い、かつ療養上必要な処置を行った場合に算定できます。
- 常時頻回の喀痰吸引
- 人工呼吸器を使用
- 中心静脈注射を実施
- 人工腎臓を実施、かつ重大な合併症を有する
- 重篤な心機能障害・呼吸器障害等により常時モニター測定を実施
- 膀胱または直腸の機能障害があり、かつストマの処置を実施
- 鼻腔カテーテルや胃瘻等の経管栄養
- 褥瘡治療を実施
- 気管切開を実施
2時間以上のサービス提供を行っているデイケアに限り、1日100単位算定できます。
ちなみに短期入所療養介護では、要介護4・5の方を対象に、1日120単位です。
まとめ
デイケアの加算はデイサービスや老健と重なる部分も多いんですが、ちょこちょこ違う部分があるので、はっきり言って覚えてらんない…利用する事業所にしっかり確認しておきましょうね。
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