運動がどれほど脳に影響を与えるのか、認知症予防にどれほど効果的かっていうのを、↓でお話ししています。
この記事で重要なキーワードのひとつがストレスです。
これは認知症予防とイコールであり、介護職員のストレス対策にもつながってきます。
長期間の研究の結果、運動がどんだけ脳に影響を与え、認知症予防につながっていくのかを、ぜひお伝えしたいと思います。
【科学的根拠あり】認知症予防に最も効果的なのは?
日本の認知症患者数は増加の一途をたどっており、2025年には約700万人、つまり65歳以上の高齢者のうち5人に1人が認知症になると予測されています。
これは、決して他人事ではない深刻な問題です。
世界的に見ても日本の認知症患者数はトップクラスであり、この状況を打開すべく、毎年莫大な費用が治療薬開発に投じられています。
しかし、開発中の薬はあくまでも進行を遅らせるものであり、認知症そのものを治す根本治療は、未だ確立されていないのが現状です。
だからこそ、発症リスクを抑える「予防」の重要性が、今、これまで以上に高まっています。
認知症改善への鍵は「生活習慣」にあり
認知症を予防するためのアプローチとして、近年「生活習慣の改善」が注目されています。具体的には、以下のような取り組みが挙げられます。
- バランスの取れた食事: 塩分や糖質、脂質の多い食事を避け、野菜や魚を中心とした食生活を心がける。
- 良質な睡眠: 規則正しい生活リズムを整え、十分な睡眠時間を確保する。
- 禁煙・節酒: 喫煙や過度な飲酒は、脳への血流を悪化させるリスクを高めます。
- 適度な運動: 定期的に体を動かす習慣を持つ。
これらの中でも、特に認知症予防に最も効果的であると、様々な研究で明らかになってきているのが「運動」なのです。
なぜ「運動」が認知症予防に最も効果的なのか?
認知症のリスクを根本から遠ざけるためには、脳全体の機能を活性化させることが不可欠です。
そして、脳の活性化に最も直接的に貢献するのが運動であると科学的に証明されています。
運動を行うと、心拍数が上がり、脳への血流が促進されます。
これにより、脳に十分な酸素と栄養が供給され、神経細胞が活性化し、細胞同士の新たな結びつきが生まれるのです。
毎日パズルを解くといった脳トレも有効ですが、それ以上に、体を動かす運動習慣の方が、認知機能の維持や脳の老化防止に高い効果をもたらします。
事実、遺伝的な要因よりも**「運動習慣のない生活」の方が、認知症の重大なリスク**になるとも指摘されています。
高齢者でも無理なくできる運動とは?
「運動が良いのは分かったけれど、高齢になると体力的に難しいのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ご安心ください。激しい運動は必要ありません。
ある研究では、毎日(最低でも週5日)、意識的にウォーキングをするだけで、認知症の発症率を40%も抑制できたという結果が報告されています。
まずは無理のない範囲で、少し早歩きを意識したウォーキングから始めてみましょう。
理想を言えば、最大心拍数(220 – 年齢)の70〜75%程度の心拍数を目指すと効果的ですが、持病をお持ちの方や体力に自信のない方は、決して無理をしないでください。心地よく汗ばむ程度でも、脳への良い刺激となります。
実際に、70代から陸上を始めた90代女性の脳は、同世代の方に比べて萎縮が少なかったという報告もあります。年齢を理由に諦める必要は全くないのです。
知っておきたい医療の進歩と今後の可能性
かつては「安静第一」とされた病状でも、現在では「早期離床」「適度な運動」が回復を促すという見解に変わってきた事例が数多くあります。
例えば、誤嚥性肺炎では絶食が基本でしたが、早期に食事を再開した方が回復が早いことが分かってきました。
同様に、将来的には心疾患などを持つ方への運動制限も、病状に応じて緩和されていく可能性があります。
もちろん、現在は医師の指示に従うことが大前提ですが、医療の常識も日々進歩していることを知っておくと良いでしょう。
たとえ脳の萎縮がある程度進んでいたとしても、運動によって認知症の発症を抑えられる可能性は十分にあります。大切なのは、諦めずに今日からできることに取り組む姿勢です。
まとめ:認知症に負けない未来のために
この記事の重要なポイントをまとめました。
- 日本の認知症患者は増加しており、2025年には65歳以上の5人に1人に達すると予測されています。
- 認知症の根本治療薬は未開発であり、発症リスクを下げる「予防」が極めて重要です。
- 食事や睡眠など様々な予防法の中でも、科学的に最も効果が証明されているのは「運動」です。
- 運動は脳の血流を促進して神経細胞を活性化させ、ウォーキング等の軽い運動でも発症率を大幅に下げられます。
- 年齢や持病を理由に諦めず、ご自身のできる範囲で体を動かす習慣を今日から始めることが大切です。
【認知症予防】よくあるご質問(Q&A)
Q1. 運動が本当に苦手です。ウォーキング以外に何か方法はありますか?
A1. はい、もちろんです。例えば、ラジオ体操や、椅子に座ったままできるストレッチや足踏みなどから始めてみましょう。また、ガーデニングや掃除といった日常生活の活動も立派な運動になります。大切なのは「楽しく、無理なく、継続すること」です。地域の体操教室などに参加し、人との交流を楽しみながら体を動かすのも非常におすすめです。
Q2. どのくらいの頻度や時間、運動すれば良いのでしょうか?
A2. まずは「1日15分」を目標に、週に3日から始めてみてはいかがでしょうか。慣れてきたら、少しずつ時間や日数を増やし、「週5日以上、1回30分」を最終的な目標にすると理想的です。研究では週150分程度の有酸素運動が効果的とされていますが、一番の敵は「三日坊主」です。短い時間でも継続することが、数年後の健康に大きな差を生みます。
Q3. 家族に認知症の初期症状が見られます。どのように運動を勧めたら良いですか?
A3. ご本人の自尊心を傷つけない配慮が最も重要です。「認知症予防のために」と直接的に言うのではなく、「健康のために一緒に散歩しない?」「お医者さんから、少し歩いた方が良いと言われたみたいだよ」など、自然な形で誘ってみるのが良いでしょう。ご家族が楽しそうに運動する姿を見せることも、ご本人の意欲を引き出すきっかけになります。まずは、ご本人と専門医に相談することから始めるのが賢明です。
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